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[中学受験コラム]

2017年度 首都圏中学入試展望

2016/08/10

「激戦」続く上位校・人気校に全力で挑む!

 2016年度に、首都圏(1都3県)では、私立・国立中学校や公立中高一貫校を受験した生徒が推計で約6万1700人にのぼり、中学受験率(実受験者数÷小学校卒業者数)は約19%であり、「およそ5人に1人」もが中学入試に臨んでいます。
 少子化と長引いた不況が影響して、私立中学校の受験生は減少が続いていましたが、2016年度には私立・国立中の実受験者数(私立が主体)は約4万5500人で、前年と同数になり、減少に歯止めがかかりました。また、緩やかな低下傾向にあった私立・国立中の受験率も2015年度から上昇に転じて、2016年度は15.3%に上がりました。
 2021年度に「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」が始まるなど、思考力・判断力・表現力を軸とした大学入試改革が行われ、大学の「入口」も新時代に即したものに変わります。このため、大学入試への対応の面でも、信頼性の高い私立中がより注目を集めているのです。
 そうした中、来春2017年度には小学校卒業者が減るものの、私立・国立中の実受験者数は2016年度と同程度か、やや増加すると予測されています。なかでも、難関・上位校や大規模な学校改革などで期待される所は2016年度に「激戦入試」が目立ち、こうした人気校に挑む受験生は2017年度も決して気を抜けません。もちろん、高い評価が定着した公立中高一貫校では厳しい「高倍率入試」が続くのは必至です。各自の志望校に合った対策学習に全力を注ぎ、それと共に併願校も的確に選んで万全な受験パターンを組んでください。そして、皆さんが行きたい学校の合格という「最高の春」を勝ち取ることを願います。

東京都内 私立・国公立中学校の入試

 首都圏の1都3県では私立・国立中学校の総受験者数は2007年度(約5万2000人)が最多であり、それ以降2015年度までゆるやかな減少が続いていました。しかし2016年度は前年と同数の約4万5500人(推計)となり、「減り止まり」という状況です。
 一方、公立中高一貫校(1都3県)の受検者数は2016年度には約1万6200人でした。私立・国立中と公立一貫校の受検者(私国立併願者を除く)を合わせると中学受験率は約19%と推計され、首都圏の小6生は「およそ5人に1人」が受験しています。
 私立・国立中の受験率は2014年度まで下がり気味でしたが、2015年度から上昇に転じて、2016年度も15.3%(2014年度15.0%)とやや上がりました。この背景には、2021年度に大学入試の改革が行われるという「変動」があります。
 現在の大学入試センター試験が新しいテスト(仮称・大学入学希望者学力評価テスト)に変更され、これに記述式を導入するなど、知識の量よりも思考・判断・表現といった知識の活用力が重視されるようになります。
 2015年度に中学受験をした現・中2生以降が新制度の大学入試に臨むのです。そのため、「大学入試への対応が確かな私立中へ」という志向が強まっているようです。
男子の御三家で2016年度の開成は受験者が前年に比べて40人減少(1171人→1131人)、駒場東邦は66人減で、倍率はそれぞれ3.0倍→2.9倍、2.4倍→2.2倍とやや低下しています。武蔵では受験者が71人増加(519人→590人)、倍率は2.8倍→3.2倍にアップ。同校はグローバル化への対応で評価が上がっています。
 ほかの難関・上位校のなかで受験者が増えたのは海城、芝、暁星などでした。海城では1回は34人増、2回は30人増となり、倍率は1回2.9倍、2回3.0倍でともに0.2ポイント上昇しました。
 難関・上位の女子校では2015年度に「サンデーショック」(ミッション校の試験日移動)で2月1日、2日が特別な入試状況になりました。このため、女子高の1日、2日試験は前々年の2014年度と比べていきましょう。
 2016年度に女子御三家の桜蔭は受験者が前々年に比べて22人増加(501人→523人)、倍率は1.9倍→2.0倍と若干上昇(倍率も2014年度との比較)。
 女子学院の受験者は41人減少(714人→673人)、雙葉は7人増ですが、合格者数の調整により、女子学院の倍率は横ばいの2.5倍、雙葉は3.0倍→2.9倍と若干下がっています。ほかに2014年度と比べて受験者が増えているのは、東洋英和女学院(A102人増)、吉祥女子(1回29人増、2回116人増)、大妻(1回22人増、2回61人増)、白百合学園(11人増)などです。
 一方、豊島岡女子学園1回では受験者は56人減(1065人→1009人)、倍率は2.6倍→2.5倍でほぼ前々年並みに。2回は受験者138人減少(657人→519人)、3回では4人減(508人→504人)。ですが、合格者の絞り込みで倍率は上がり、2回5.7倍→8.9倍、3回7.5倍→10.2倍と、一段と「狭き門」に。2017年度も厳しい入試状況になりそうです。
 共学の大学付属校のなかで、トップレベルの慶應中等部は2016年度の受験者が前年に比べて41人増加(1080人→1121人・男女枠の合計)。早稲田実業は3人増とわずかに増えました。(511人→514人・男女枠の合計)。ただ、両校とも女子枠では減少。
 慶應中等部の倍率は男子枠4.8倍→5.2倍、女子枠6.1倍→5.5倍で上昇、低下と分かれ、早稲田実業は合格者増員もあって男子枠3.1倍→3.0倍、女子枠3.7倍→3.6倍と若干下がっています。
 都内国立大付属校ではひと頃に比べると、受験規模は全体的に縮小しています。2016年度には、東京学芸大附属国際(60人増)、お茶の水女子大附属の男子枠(16人増)、筑波大附属駒場(13人増)で受験者が増えたものの、これ以外は軒並み減少となりました。
 一方都内の公立中高一貫校は2005年から2010年度に計11校が設置。2016年度には各校の倍率は大半が5倍前後〜8倍程度で、全体的に高人気が続いています。
 都内の私立中入試は2月1日に開始され、1日、2日の「前半戦」が特に活発であり、3日以降になると試験を行う学校や定員が少なめになり、5日ごろでほぼ終了します。そのなかで、近年は「短期決戦化」の傾向が強まっています。2016年度には「後半戦」の倍率が高まった学校が多く、一部に「急上昇」もみられました。「後半戦」の厳しさを増すなかで、受験生の側は1月中や2月の「前半戦」(1日、2日)で合格を確保することの重要性がより高まっています。そうした早い日程で満足できる学校を勝ち取って、2月の「後半戦」でチャレンジ校などを思い切って受験してみるのも作戦の一つです。

埼玉県内 私立・公立中学校の入試

 埼玉県内の私立中は県内の中学受験熱がぐっと高まり、東京など県外からの「試し受験」も規模が大きくなり、最近の埼玉入試は「活況」を呈しています。県内私立中の総応募者数をみると、2000年度から急速に増えて2003年度に約3万人に膨らみ、2005年度には4万人を突破。それ以降、10年以上も4万人の大台が続いているのです(2016年度は約4万3000人)。そうしたなか、埼玉の学校を第一志望としたり、埼玉中心の受験パターンを組むという県内の受験生もかなり増えています。
 また、学校数が多くなり、その大半が1月中に試験を2回、3回…と複数回行うため、埼玉入試は同じ日に複数の学校が重なりやすい状況です。なかでも「初日」の1月10日からの数日間は多くの学校が集中しています。半面、受けやすいようにと、この「序盤戦」で午後入試を取り入れる学校も目立ちます。各校の入試日程や、合格レベルなどをしっかり押さえて、県内の受験パターンを的確に設定するようにしてください。
 ここ数年、まさに「台風の目」となっているのが栄東です。2016年度は5回(1月に4回、2月に1回)の試験を行い、受験者は8689人(前年比879人減)でした。前年に比べ減少したとはいえ、群を抜く「超人気」が続いています。
 なかでも、A日程(1月10日)には超大規模入試が続き、受験者4994人。前年より934人減ですが、合格者の絞り込みで倍率は横ばいの1.3倍。また、特進選抜の「東大1」(同12日)は受験者1767人(前年比70人減)で倍率は前年と同じ2.9倍に。そのあとのB日程、「東大2」の倍率はそれぞれ2.1倍、1.8倍となっています。
 開智では、4回の試験全てで受験者が増えました。とくに特待・特進選抜の「先端A」(1月11日)は前年の593人から1061人と大幅に増加(468人増)。試験日が栄東と重ならなかったことも影響しました。この「先端A」の倍率は1.6倍→1.8倍とアップ。1回(同10日)は受験者182人増(683人→865人)でしたが、合格者を多めに出して倍率は2.0倍→1.5倍にダウン。2回(同12日)の倍率は1.9倍→2.1倍と上昇、日程の遅い「先端B」も1.4倍→1.5倍に上がりました。
 難関、上位女子校の浦和明の星、淑徳与野の1回は、ともに近年の倍率は2倍前後で推移しています。
 県内のトップ男子校・立教新座の1回(1月25日)ではここ数年、受験者数のダウンが続きましたが、2016年度は264人増(1298人→1562人)。倍率も2.0倍→2.1倍と上昇に転じています。
 公立中高一貫校は、埼玉県内に2校あります。県立伊奈学園中学校(2003年度設置)は2013年度から事前の抽選が廃止され、応募者全員が試験を受験できるようになっています。抽選廃止の前後から「作文」の出題内容は明らかに難化が進んでおり、合格者のレベルも以前よりぐっと高くなっています。1次の試験日が2016年度の1月10日から14日に変更され、県内私立中の「初日」と重ならないため、2017年度は受験者が増えて倍率アップの恐れも。4教科の理解を深め、記述に強くなり、確かな「合格力」を身につけて本番に臨みましょう。
 さいたま市立浦和中学校(2007年度設置)では、受検者の減少が続いており、近年の倍率をみると2013年度の7.2倍から2016年度には5.6倍にダウン。同校の試験(適正検査)は開校以来、問題の量が多いことが大きな特徴となっています。「私立型」の4科対策を充分に行うとともに過去問などで文章を速く読み取り、解答するスピードも早める練習を積むことが「必勝」のポイントです。


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